ビジネスゴールから逆算して、交錯する「言葉」を一本の要件に束ねる。
研修概要
本研修は、IT営業担当者が顧客のビジネスゴールから逆算し、ステークホルダーリスクを先読みした上で価値ある要件定義を導く「ヒアリング戦略」と「要件確認書作成」の習得を目標とした実践型ワークショップです。
講師が演じるステークホルダーへのヒアリングから始まり、チームでのディスカッションを経て要件確認書を完成させるという一気通貫のプロセスを3日間提供します。利害が交錯する顧客現場を再現した模擬案件を追走することで、差し戻しや手戻りによるプロジェクト遅延リスクを抑制し、開発担当者が安心して概算見積を進められる要件確認書を作成できる体制を確立させます。
こんな課題を持つ企業におすすめ
ビジネス現場
- 要件定義の不備によるプロジェクト赤字・遅延が繰り返し発生しており、上流工程の品質改善を経営課題として認識している
- 営業担当者がヒアリングした内容をそのまま資料化し、ステークホルダー間の利害調整が不十分なままSEへ渡されることで差し戻しが頻発している
- 受注後に要件変更・仕様変更が多発し、開発工数が当初見積の2〜3倍に膨らむことがプロジェクト採算を圧迫している
- DX・大型SI案件の増加に伴い、「御用聞き型」からビジネスゴールを起点に要件を設計できるパートナー型への営業力転換が喫緊の課題となっている
本研修の到達目標
組織への期待効果
- 1 ステークホルダーリスクの先読みによるリリース遅延とコスト超過の抑制 利害が交錯する顧客現場でのヒアリング段階から関係者の思惑を構造的に整理することで、「要件変更による工数増」を未然に防ぎ、リードタイムと工数の予測精度を高めます。
- 2 特定担当者依存による事業継続リスクの低減 ビジネスゴールから逆算して要件を設計する共通フレームワークを組織に定着させることで、担当者交代時の引き継ぎコストを最小化し、属人化による事業継続リスクを低減します。
- 3 上流工程の品質向上による受注精度と提案力の強化 ステークホルダーの思惑を整理し開発チームが即座に動ける要件確認書の品質が組織全体で底上げされることで、提案精度の向上・プロジェクト赤字の予防・顧客信頼の維持という事業アウトカムに直結させます。
本研修の特長
講師演じるステークホルダーへのヒアリングから始まる没入型ワークショップ
講師が実際にステークホルダーを演じ、受講者が直接ヒアリングを行うことで、利害が交錯する顧客現場をリアルに体験します。チームでのディスカッションを経て成果物を完成させるプロセスが、翌日からの実務に直結する判断力を養います。
「5つの洞察の急所」でビジネスゴールからステークホルダーリスクを先読みする
顧客が口にする表面的な要望の裏に潜む「データ統合の接続点」「組織変革の受容力」「システム運用の現実解」など5つの急所を体系的に学びます。ビジネスゴールから逆算してステークホルダーリスクを先読みする思考法で、「御用聞き型」からの脱却を促します。
最終日に本番さながらのSEレビューで実務水準を体得する
3日目には「目的・スコープ」「業務・機能の網羅性」「非機能・運用・移行」「システム構成とインターフェース」「前提・制約」の5観点で要件確認書を検証するSEレビューを実施します。交錯するステークホルダーの声を一本の要件に束ねた成果物が、実務水準のフィードバックを通じて完成します。
研修カリキュラム
| 日程 | 章・学習テーマ | 学習内容・習得スキル |
|---|---|---|
| 1日目 | 第0章:オリエンテーション | 本研修の目的と目標(「価値創造」への旅立ち)を確認します。3日間の全体俯瞰と各ワークの連鎖を把握し、SEレビューへの道筋を理解します。 |
| 第1章:検討対象模擬案件 | 模擬案件の顧客概要・事業背景・組織を把握します。代表的な業務の流れと課題、現場の声を分析し、洞察力を試す5つの「急所!」の見抜き方を学びます。 |
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| 第2章:ヒアリング戦略 | 要件確認フレームワーク「7-Perspectivesキャンバス」の活用法を習得します。利害関係者の特定と仮説立案、ヒアリング結果の「仕分け」ルール(確定・仮定・要確認・対象外)を実践します。 |
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| 第3章前半:情報整理・要件定義① | 現状(As-Is)分析で業務の「淀み」を可視化します。課題・価値仮説整理シートで表層課題から「真のチャンス」を導き、利害関係者影響度マップで組織の「力学」を攻略する手法を学びます。 |
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| 第3章中盤:戦略整合性マトリクス・要件確認書V1骨子 | 期待と制約の不一致を統合し「軸足」を定める戦略整合性マトリクスを作成します。1日目の集大成として、分析を「価値のストーリー」に変える要件確認書V1(骨子)を完成させます。 |
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| 2日目 | 第3章後半①:理想業務フロー設計と要件定義 | 要件確認書V1の価値仮説を具体的な設計図へ昇華させます。理想の業務フロー図を描き、全作業・判断ステップに識別番号を付与して業務・機能要件一覧表を漏れなく作成します。 |
| 第3章後半②:品質と構造の設計 | 非機能・運用・移行要件整理表を作成し、性能・セキュリティ・移行の基準を数値化します。新システム構成図に責任境界線と性能タグを描き込み、「信頼」を具体的な仕様に変えます。 |
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| 第3章後半③:設計の一貫性検証・粒度定義 | 機能→構造→品質の整合性をチェックします。粒度・境界線定義シートで「書く(確定・仮定)/書かない(対象外)」を判断し、開発担当者への情報連携をスムーズにします。 |
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| 第3章完成:要件確認書V2ドラフト作成と統合 | 断片情報を一本の筋の通った物語へ統合します。業務フロー・機能要件・構成図・非機能要件を要件確認書V2ドラフトの7スライド構成に清書します。 |
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| 3日目 | 第4章①:追加情報による最終補正 | 2日目の振り返りと3日目のゴールを共有します。5つの「洞察の急所」と追加の利害関係者(法務・現場責任者等)を踏まえ、要件確認書V2ドラフトに追加情報を「設計の厚み」として反映します。 |
| 第4章②:戦略的プレゼン設計 | 開発担当者を納得させるストーリー設計を行います。「案件理解→設計の全容→判断の根拠と仮定→相談事項」という10分間のタイムテーブルでプレゼンストーリーを構築します。 |
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| 第4章③:SEレビュー本番(合意形成) | 5観点によるレビューを通じて要件確認書の完成度を高めます。指摘事項を即座にアクション分類し、実務での本見積へとつながるフィードバックを習得します。 |
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| 第4章④:学びの実践・自案件への持ち帰り | 3日間の「型」を現場へ接続する3条件(思考の勝ちパターン・不確実性の管理・共通言語の貫通)を確認します。個人アクションプランを策定し、翌日からの実践に備えます。 |
必要な受講環境と前提知識
受講環境
本研修はワークショップ形式です。演習で使用するワークブック・ツールキット(Excel・PowerPoint形式)を受講者各自のPCで操作します。以下の環境をご準備ください。
| PC・Office | 受講者全員がMicrosoft Office(Excel・PowerPoint)を使用できるPCを1人1台持参、または会場にて使用できること |
|---|---|
| 情報共有環境 | 演習成果物(ワークシート・フロー図等)をグループ内でリアルタイムに共有できる環境(共有ドライブ・クラウドストレージ等) |
| ホワイトボード | グループワーク用ホワイトボードをチーム数分ご用意ください(1グループにつき1面を推奨) |
| 受講人数 | 最大15名(グループワーク成立のため、3〜5名/グループ構成を推奨) |
前提知識
- 推奨対象:入社2〜5年目のシステム営業、ソリューション提案の担当者(基本的なIT用語の理解や顧客折衝経験が前提となります)
- Officeスキル:Excel・PowerPointの基本操作ができること(表の編集・図形の操作レベル)
お問い合わせ
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