ドメイン駆動設計入門 戦略的設計編

#ソフトウェア設計

ドメイン駆動設計入門 戦略的設計編 整理・境界・連携・組織の4区分で学ぶ、設計判断の体系

DDDの戦略的設計を、意思決定のロードマップとして学ぶ。

Overview

研修概要

本研修は、ドメイン駆動設計(DDD)の戦略的設計を実務で活用するための「設計判断の言語化」と「境界・連携の意思決定」の習得を目標とした実践型研修です。「何に投資するか」を決める整理、「同じ言葉=同じ判断」になる範囲を切る境界、連携のルールを合意する連携、意思決定の責任線を固定する組織——この4区分を順序立てて学ぶことで、設計テクニックの暗記ではなく意思決定の体系として習得できます。

問題空間の整理(蒸留)から、ユビキタス言語・境界づけられたコンテキストの設計、コンテキストマップによる連携方針の合意、組織構造との結びつけまでを一気通貫で提供します。実装パターン(タクティカル設計)は扱わず、意思決定・投資判断・組織への接続に特化することで、エンジニアだけでなくエンジニアリングマネージャー・プロダクトオーナーも受講対象にできる研修です。設計判断の属人化を解消し、チーム全体が同じ根拠で会話・改修できる体制を確立させます。

Issues

こんな課題を持つ企業におすすめ

ビジネス現場

  • 機能変更のたびに複数チームの調整が必要となり、「誰の承認が必要か」が曖昧なままリリースが止まる。
  • 「受注」「顧客」「在庫」など同じ言葉がチームによって違う意味で使われ、仕様書の誤読と手戻りが繰り返される。
  • エンジニアが「技術的負債の解消」を主張しても経営層に伝わらず、投資優先順位の議論がいつも噛み合わない
  • 設計の全体像が特定エンジニアの暗黙知に閉じており、新メンバーのオンボーディングに毎回長時間を要している。
Goals

本研修の到達目標

For Engineers

開発現場

  • 1 戦略的設計を意思決定の方法として理解する 設計テクニックの寄せ集めではなく、整理→境界→連携→組織の順序で設計判断を組み立てられるようになります。
  • 2 DDDの設計思想(判断の軸)の理解を深める ドメイン蒸留・ユビキタス言語・境界づけられたコンテキスト・コンテキストマップを、なぜそう決めるかの根拠とともに説明できるようになります。
  • 3 設計判断の根拠を揃えてチームで会話できる状態をつくる 同じ言葉・同じ判断軸でマネージャーと現場が会話できるようになります。設計レビューや仕様議論での手戻りを減らします。
For Organization

組織への期待効果

  • 1 新機能リリースの遅延・コスト超過の抑制 変更の責任範囲が明確になることで、複数チームを巻き込む調整待ちとリリース渋滞を構造的に防ぎます。「誰の承認が必要か」の曖昧さが解消され、意思決定のリードタイムを短縮します。
  • 2 投資判断の精度向上と経営・現場の対話促進 コアドメインの特定とドメインビジョンの言語化により、「技術的負債 vs 新機能」の議論を経営とエンジニアが同じ基準で行えるようになります。予算配分の説得力と意思決定スピードが高まります。
  • 3 設計属人化による事業継続リスクの低減 設計判断の根拠が言語化・共有されることで、担当エンジニアの異動・退職があっても開発が止まらない体制を確立します。オンボーディングコストの最小化にも直接寄与します。
Features

本研修の特長

Feature 01

「なぜその境界か」を言語化できる意思決定の体系

「設計テクニックの寄せ集めではなく、意思決定の順序を持った知識体系」として整理した構成は市場でも極めて希少です。整理→境界→連携→組織の4区分に沿って学ぶことで、設計判断の根拠をチームで共有・説明できるようになります。

Feature 02

一貫したEC業務例で、抽象概念を実践的に理解する

ドメインの蒸留からコンテキストマップ・組織設計まで、ECサイトという単一の業務例を全章通じて使用します。「同じ名前でも意味が違う」というDDDで最も理解しにくい概念も、バケツ図などの図解で直感的に習得できます。

Feature 03

言語非依存だから、混在チームのエンジニア・マネージャーが一緒に受講できる

Java・C#・TypeScript混在チームにも提案できる唯一のコースです。実装パターン(タクティカル設計)を扱わないため、エンジニアだけでなくアーキテクト・テックリード・マネージャー・CTOも同じ場で受講でき、組織全体の設計語彙が揃います。

Curriculum

研修カリキュラム

期間:1日間 / 演習3本(システム境界可視化・コンテキストマップ・分割点検)

日程 章・学習テーマ 学習内容・習得スキル
午前 第1章:戦略的設計の全体像

戦略的設計を「意思決定の順序を持った知識体系」として理解します。整理→境界→連携→組織の4区分をロードマップとして把握し、以降の学習の全体像を掴みます。

第2章:問題空間を理解・整理する

ドメインの蒸留(業務領域を分けて整理)を学びます。コアドメイン・支援領域・汎用領域の判断基準を理解し、ドメインビジョンとコアドメインチャートで投資すべき領域を説明できるようになります。

第3章:言語とモデルの一貫性を保つ

ユビキタス言語・ドメインモデルの抽出・境界づけられたコンテキストを学びます。「同じ言葉=同じ判断」が成立する範囲を切り、判断の一貫性を守る構造の設計方法を習得します。演習1(システム境界の可視化)を実施します。

午後 第4章:コンテキスト間の関係を設計する

コンテキストマップと関係パターン(パートナー・顧客/供給者・順応者・共有カーネル・別々の道)を学びます。ACL・OHS・公開言語を使った連携方針の合意と、変更影響の局所化手法を習得します。演習2(システム間関係の可視化)を実施します。

第5章:戦略的設計と組織を結びつける

コンウェイの法則・チーム=コンテキスト・責務と意思決定の分離を学びます。境界を「誰が決めるか」として固定し、変更が速くなる組織設計の考え方を習得します。演習3(システム分割状況の点検)を実施します。

参考:マイクロサービスのアンチパターンとDDDによる解決策

分散モノリス・分散トランザクションの課題・フロントエンドのモノリス化の3つのアンチパターンを解説します。時間に応じて取捨選択可能な補足セクションです。

研修内容のカスタマイズについて 本研修で扱うドメイン例や演習題材については、御社の実際の事業ドメイン・システム構成に合わせてカスタマイズした内容での実施も可能です。ぜひお気軽にご相談ください。
Environment

必要な受講環境と前提知識

受講環境

本研修は講義・ディスカッション・演習を中心とした構成です。特別な開発環境は不要です。以下の環境をご用意ください。

端末 PCまたはタブレット(OS不問)
ブラウザ Google Chrome / Microsoft Edge / Safari(最新版推奨)
ネットワーク インターネット接続環境(オンライン実施の場合はWeb会議ツール利用可能な環境)
その他 演習用ワークシート(受講前に事務局よりご案内します)

前提知識

  • プログラミング経験:実務での開発経験があれば受講可能です。特定の言語・フレームワークの知識は不要です(Java・C#・TypeScript混在チームでの受講実績あり)。
  • DDDの基礎概念:必須ではありませんが、Value Object・Entity・Repositoryなどのタクティカル設計の基礎を知っていると理解がより深まります。
  • システム設計・アーキテクチャの経験:設計レビューや仕様議論への参加経験があると、演習での議論に参加しやすくなります。マネージャー・PL・CTOの方も対象です。
Contact

お問い合わせ

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